いちごの脇芽を取るコツとベストな芽数の考え方
イチゴの脇芽の見分け方と取るコツ、ベストな芽数の考え方を紹介します。
脇芽の取り方、と見分け方
いちごの苗の1株に何芽くらいあるかわかりますか?
葉っぱが10~20枚くらいある株の株元を見てみると、3~4くらいあります。
そもそも芽とは何でしょう。
新しい葉っぱが出てくる場所です。
成長点と言われて、苺の場合は、0.2mmくらいしかありません。
そして、成長点は株元よりもっと奥の方にあるので、目で見ることはできません。
その0.2mmくらいの成長点の細胞が組織を分化させて、葉っぱや花を作っています。
ですので、芽の数=成長点の数となります。
人間の目では、成長点は見えないので、新葉が何個あるのかを数えてみてください。
新葉のまわりには、数週間前に作られた 別の葉があります。
古い葉の中心にある新しい葉を数えるとわかりやすいですよ。
一株しか植えてないイチゴの苗に、どうして芽がふえたのでしょうか。
それは、苺は脇芽というものが発生するからです。
脇芽は1株の中で複数の成長点ができるということで、2番目以降の成長点のことです。
最初1つだったものが、2つに分かれ、それが、それぞれまた2つに分かれて、どんどん芽の数が増えていきます。
3~4つの芽がある株は、10以上の芽ができることもあります。
芽がたくさんあることのメリットデメリット
芽がたくさんあるのはいいことばかれではありません。
メリットとデメリットをご紹介します。
芽がたくさんあることのメリット
芽がたくさんあると、新葉が多くなります。
つまり、芽の数が多い株は葉っぱの枚数も多くなります。
芽の数が多いということは、花房の本数も増えるので、果実の数が増えることになります。
それなら、新芽をたくさん増やせばいいのでは?
・・・というわけでもありません。
デメリットもご紹介します
新芽が多いデメリットは、葉の数が多くなりすぎることです。
葉が多すぎると徒長したり、混み合ってきて光合成の効率が悪化してしまいます。
光がさえぎられたり、害虫が隠れやすくなったり、風通しが悪くなり病気にかかりやすくなってしまいます。
いちごの葉が多くなって込み合ってきたら
いちごの葉が多くなって込み合ってきたときに、「葉かき」として葉を取り除く方が多いと思いますが、「葉かき」ではなく、「芽かき」の方が効果的です。
芽かきをすると芽とそのまわりの葉5~6枚がいっしょに取り除かれるので、全体がすっきりし印象になります。
いちごの芽数は何芽がベスト?
芽数が多いということは、花芽もたくさん出ますが、いちごは「なり疲れ」が起きやすい作物です。
実がたくさんできると、そのあとに枯れたり、生育が悪くなり収穫量が減ってしまいます。
ですので、苺を育てるときには、芽の数を調整することが大切なのです。
では、何芽にすればいいのでしょうか。
これは、なかなか難しい問題です。
品種によって違う
育て方によっても違う
栽培時期や栽培方法で、脇芽の発生しやすさが違ってくるためです。
いちごの新芽の数でいちごの味がかわります
芽の数が少ない場合、実の一粒のサイズは大きくなり、糖度も高くなり味もよくなりますが、
トータルの収穫量は減ります。
逆に、芽の数が多い場合は、一粒の実のサイズは小さくなりますが、1株当たりの収穫量は多くなります。
いちごの脇芽の取り方
小さな芽から手で取っていきます。大きな芽を残すのが基本です。
また、となりの株と近すぎて、成長の邪魔になりそうな芽も取り除いていきましょう。
芽を取り除くときは、まわりのからみあった葉っぱを整理して根元から取ります。
ぜひ芽の整理や数の管理をしてみてください。
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